
ネットで何かと話題になっている『電車男』。
本も出版されたり、ドラマかも決定(もう放送始まりましたね)したりして、いまやブームを作ってます。
しかし、なにせ元が2ちゃんだからねえ。
どんなもんだろうと思ってたんですが、先日暇に任せて観に行ってしまいました。
あまり期待はしていなかったんですが・・・意外といい。
2ちゃん独特の絵文字(ASCII文字って言うんだっけ?)を画面上で動かしたり、背景に溶け込ませたり、という風に処理したりして2ちゃんの雰囲気をうまく出してましたね。
それと、うまくやったなあ、と思ったのが名前。
原作(っていうのか?)は掲示板での電車男の投稿なので、電車男とエルメスさんが"リアルタイム"で会話をする様子、なんてのは当然ないのでどういう名前で呼ぼうと関係のない話です。
しかし、"リアルタイム"で話をしている様子を映すとなると、なんて名前で呼ぶかは重要。
レストランで食事中に「電車さん」、「エルメスさん」なんて読んでると不自然だし、"本名"を付けてお互いに呼ばせてしまうと原作の雰囲気を壊してしまう。
映画では一切名前は呼び合いませんでしたね。
しかも、それが不自然ではなかった。
脚本の段階で工夫しましたね。
ワンシーンだけ「電車さん」、「エルメスさん」って言ってるシーンがあったけど、ネタだとわかって笑った。
"オタク"や"2ちゃんねらー"を揶揄したりして笑いを取る一方、ちゃんと涙も誘う(周りの女の子、けっこう泣いてた)。
なかなかうまいです。
ただ山田孝之君があまりにオタク過ぎるので、「こんな男を好きになる奴はいないだろう」と思ってしまいました。
ちゃんとエルメスさんが好きになった理由も用意されてはいますが。
おそらくこの映画の話はファンタジーとして作ったんでしょう。
ネット上でも「実話か、ただの妄想か」なんて議論がありましたが、そんなものはどうでもよろしい。
お話として面白いか、感動できるかどうか。
どうせネット上の投稿なんて、その真偽は確かめようがないんだし。
電車男の投稿を見て、一緒になって応援したり、自分たちも電車男に影響されて生き方を変えようとする"仲間たち"が映画に出てきます。
それは実際のネットでの電車男の書き込みのときにもありました(バカにするものもあったけど)。
電車男の書き込んだ内容がうそか本当かはわからないけど、彼が掲示板に投稿しているということ、そこに書かれていることは事実として存在するわけで。
フィクションにも人の心を動かす力はあります。
『電車男』は人を好きになって、ときめいたり、不安になったり、自信をなくしてしまったり、そこからまた立ち直ったり、というノスタルジックな記憶をよみがえらせるための映画だと思いました。
私には遠い過去の話になりましたが・・・